2018年12月11日火曜日

Capitalzm

土曜日。
ForestlimitでのCapitalizmへ。
ひっさびさなSuburban Musïkのふたりが揃ってるかんじだけでも、うれしくて。
はじまるまでのふたりのDJだけでもすでによい。
一時期、ガバがとかハードコアなテクノについて語ると、おじさんたちが怒ってきたけれども、それをそのままリバイバルってかんじなのはやっぱりつまんないけれども、若い子たちがあたらしい解釈でやってるのは最高、だとおもうんで、気にせずにやってほしいなとかおもいながら。

まずBleed Boi。Evian Volvik名義からOrmolcykaからリリースってなったあたりに改名。
はじめはKlonsの方がドラムで参加、そこに絶叫。中盤からあの赤い布を、床でかぶって。オリエンタルな音と、ノイズとが交互に、そして絶叫。なんかものすごく志村という青年をみたかんじ。50分ほどという長さもあって、ひりひりと。


0。
ライブなどでときどきすこしおはなしをしたり、そして音源がいろいろなものとパッケージされてzineやらのあいだで売られてるのを何度か目にしてきたり(わたしみたいなおっさんではなく若い子の手にわたるべきと買わずにいたのがライブをみたいまでは悔やまれる)。ひとりでは初ライブらしい。
壁にラップトップの画面が映し出されているんだけれど、そこには音の波形がいくつか、そしてうえのほうにはその場のカメラで撮ってる映像。球体のような水槽がおかれていて、それが横からうつしだされている。
ゆったりとした間の打撃の音と、暗黒な持続音、かたかたいう物音の重なり、水槽は七色に色を変えて。そしてその水槽に手をかざしたときになる音。高音の振り切れた音からあたたかみのある音へ手に合わせて変化し、はじめは水の入ったガラスの淵をこすると音がなるやつ、とおもったけれど、ちがうし、どういった仕組みなのかが一切わからない。そしてその水槽の下へチューブで息を送り込み、泡だち光が拡散するさまが、スクリーンに投影されていて。
途中からEvianがささやかな音量で粗いビートのようなものを重ねてゆき、さらにライターのオイルに引火。
燃えあがる炎のうしろに座る姿が浮かび上がって。はじまるまえは水槽が水晶にみえて、占いのようだねというはなしをしてたんだけれど、占いどころではなく天使と悪魔が同時に降臨させる儀式のようだった。
視覚的、そして音にもかなりのインパクトがあり、ことしのベストライブのひとつだった。

ひどい人間なので、Suburbanのいつものろうそくとか、今回のライターのオイルとか、Evianに引火しないかな、とかすこしおもうんだよ。



Arai Yusaku
Meta Flowerというひとのパフォーマンスとともに。水槽マサカーのときとはちがって、YouTubeからのサンプリングをゆがませたところから、クラシカルな音、そこからHiphopっていう構成のDJ。そのまえで、粘土のブロックがおかれていて、その場で音にあわせて切り裂いたり、ぶつけたりと、顔面をつくりあげてゆくっていう。できあがったものをみたら、ものすごく精巧な顔面で、Meta Flowerさんに、めっちゃ顔面できてますね、びっくりした、とアホな感想をつたえてしまったくらいに顔面で。そこからおもいっきり音を切断しまくるDJにあわせてポエトリーリーディングな雰囲気のラプっていう、彫刻からのラップってはじめてな組あわせて、よかった。みたことないものをみたいんだ。


Lil Mofo。
まえのマサカーのときにThe Creatrix一向からわざわざ誰だ、めちゃくちゃいいって連絡がきたくらいにかっこいいんだけれど、今回は普段やらないデータでのみのDJ。ノイズ質な所から、攻撃的なビートまでうまくめちゃくちゃにかっこいい。激しいけれども、音の低音の伝え方が、DiscwomanのときのUmfangなときに感動したみたいに、めちゃくちゃにうまい。



DEAD BITCH。
まえにマサカーでみたときがめちゃくちゃによく、またみられてうれしい。
うまくできすぎじゃあないかっていうくらいな前半のビートの曲から、3曲目、そして最後とはかなげな声のサンプリングとノイズのあわさりがすごくよくって。
謎のろうそくにDEAD BITCHとかかれた紙がささってて、いいな。



そしてSuburban。
きょねんのWWWではかなり整理された強くはやいビートに一時期傾倒してたけれども(あれももちろんよかった)戻ってきた、というかMykki Blancoのときかだとおもう。それまであこがれをかたちにし、暴力的なビートや粒子の粗いノイズなどが付け加えられながらその先へ向かおうとしてたものが、彼らのオリジナルになった。涙が出た。涙がでたわりには、終わらないため終電にはしったけれども。
ストロボに照らされるBBYLNの人殺してきた直後感のような視線が最高。




なんというか、ただのライブとか、暴力とか、そういうものではなく、いろいろな可能性とか未来があった。最高だった。

きょねんじぶんのなかでいっとうたのしかった瞬間のひとつに、BUSH BASHでストロボなか躍り狂うっていうのがあったけれど、ことしもあのふたりが先頭にたって、わたしのなかでのことしのだいじな瞬間をみせてくれた。

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