まえに動画がでたときにすこしかたけれど、届いたので。
Ange Halliwell。日本語どころが英語、仏語の文章もでなくって、知ったのがHigh Healのコンピレーション “VOID” を買ったときにさかのぼったらそのまえのコンピレーションにはいってて、Malibuも参加な曲で、こんなんあったのかと。
すこしまえにかいたパリ郊外拠点なParkingStoneのコンピレーション1にも参加してたり。パリのひとかとおもったら、送ってきた封筒にあった住所がフランス南西部のポー。ピレネー山脈のほうで。Bandcampでこのアルバムの説明を読んだら、パリで作曲、生まれた村で録音したってかいてる。
Spring Day、Spring Night、Spring Interluder、Summer Day…ってかんじでそれぞれの季節の昼夜とそのあいだっていうのが続く展開。ハープでの演奏がほとんどで、そこにMalibuやAvril23、本人の話し声などが重なってっていうすごくシンプルなつくりだけれど、すごくうつくしい。
鳥の声と、女性の賛美歌っぽいコーラスにAnge Halliwellのポエトリーリーディングがかさなるやさしい春の日のはじまりから、シンプルでトラディショナルなかんじの陽気なメロディの春の夜。やわらかい朝陽のようなシンセの音とAvril23の抑えたエモーショナルな歌で移り変わる季節。
夏の日中ははげしいかとおもいきや、南仏はいい気候なんだろうね、高音が心地よく響く。ちょうど映像があるけれど。夏の夜はやはり昂ぶる。Odete参加でシンセの震えが加えられるなか、昂り切って走り出すハープ。
Petra Hermanovaの歌もはいりながら、ギターとパイプオルガンな音色でまっすぐフォークなかんじで夏が終わる。
秋にはいると一気に空気がかわる。ハープもすこしためがでて、すこし暗黒な音のつらなり。そして秋の夜は映画のサンプリングだろうか、かなり絶叫する女の子の声とそれを抑える大人の声と、いきなり秋になにがあったっていう展開で。それでもオルガンのあたたかみのあるゆったりとした音で終える。
冬。ゆったりとした音のつらなり、これまでよりも高音少なめななか、Malibuのポエトリーリーディングとコーラスが多重に重なり、透明な空気感。冬の夜はやはり終盤で弦の震えのノイズが重なってきたりと厳しさが。そして話声のやりとりでしずかに終わる。
10年くらいまえはハープだけでなく、ピアノやらチェロとかクラシカルなのばかりきいてた時期があったんだけど、いよいよそういう雰囲気が1周回ってきたかんじ。いや、クラシカルなのはインパートメントとかで推してるまま続いてて、こちらがきく気分でなかっただけなんだけど。まわってきてまたこのかんじがっていう、流れにみをまかせてるとたのしい。
その10年の変化。おもいきりフォークなかんじにいくか、エクスペリメンタルなほうへくかっていうあの頃の雰囲気とはちがって、シンプルなつくりだけれど、そこに話し声やサンプリングがこれまた透明度高く重ねられていて。ハープの音もおもいきり反響してその残った音が空気を包んだ中でまたつまびかれてゆくかんじ。
そしてアートワークや映像の質感がいまっぽさ。とくにCDの文字、うしろの曲名のところは金属感あったり、MVの前半衣装はみたところなんでどうしてもむすびつくけどJessica Foreverっぽさ。Dasychiraとかにもある子供のころの夢っぽい質感とか、そういうのがしっかりクラシカルな作品に重なってきてていいな。
MVとアートワークのLilian Hardouineauの他作品もいいな。
CDは送料安いし、文字かっこいいので、みんなもので買えばいいのに。
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