2015年10月14日水曜日

U.S.Girls “Half Free” (4AD)


初期U.S.Girlsっぽい。
と、カセットテープやらででてきてすぐな女子に対する褒め言葉があるくらいに、いや、そんなことばをつかってるのは京都のひととわたしくらいだけれど、それくらいに初期U.S.Girlはとくべつで、なにがとくべかっていうと、カラオケ感にノイズ感。初期Pocahauntedということばもあるけれども、そのときできることをとにかくやってるあたりがよかった。
前作、旦那なSlim Tiwgの影響でバンドな音がけっこうまっすぐな割合がおおいのんをだしてきて、それまでのも歌にはメロディがちゃんとあったけれども、とんでもなくローファイだったり、ノイズにかきけされたり。それしかできなかったんだろうけれど。
それはそれで、じぶんの声の居場所、使い方がわかったんだろうな、そして音の扱いも格段に身に付いてきたんだろうなとか、おもいながらけっこうきいたけれど、やっぱりすこしさびしさはあった。変なことしてる女子のほうが好きなので。



U.S.Girls “Half  Free”
そして新作、しかも4AD。ポスター付。
前作以降、Fatcatに4ADとすこしおおきなところにうつったからか、映像をたくさんつくっていて、それらがどれもよく、もはや半分は映像ついてるっていう自由にやれてるかんじがよいなとおもいながら、音のほう。
めちゃくちゃによい。

ローファイなギターからはじまり、むかしに戻った? とおもいきや声はくっきり。後半のうしろな音のやわらかいかんじとか、心地よい。そのまま映像がすばらしいDamn That Valley。反復感に、ゆらめく電子音の重なり、中盤の混沌と、おかしなことしてないけれど変なバランス感覚。
そして唐突に電話な会話から、こもった演奏からのトツゼンにクリアなかんじ。そしてメロディもよくなってる。New Age Thrillerではまたローファイなかんじもあったり、クリアな感覚とむかしなローファイの感覚をうまくあわせながら。
B面はギターぎゅんぎゅんからな、でも前作のようなぎらぎらきらきらした音はなくなってなはじまり。B面はやっぱり最後の曲Woman's Workがよい。コーラスの重なりに耳に残る電子音のつらなり。そう、今作はそれぞれの曲がやたらと耳に残る。ヴォーカルはあいかわらず全体的に振り切れっぱなしだけれど。すごくポップなところで、しっかりいままでのことも重ねながらで、映像もたくさんと幅広く、すごくよい時期。

あと、一気に老けた。保険の営業してた親戚のおばちゃん感がある。髪型のせいかしら。帽子のほうはかわいいのに。



ひさびさにzine付なカセットテープをきいてみたけれど、ローファイっぷりに涙でました。前作なままだと、初期が好き、っていっちゃってたけれど、今作でいまもむかしも好きってなりました。



このあたり、Ela OrleansにU.S.Girls、どこへいったのかInca Ore、Circuit Des Yeuxとか、知った時期が近いからなんかひとくくりというかそれぞれすこしずつ違ってきたけれど、みんなこれからも好きなんだろうな。おおよそ世代みたいなかんじもあるけれど。




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