2015年11月11日水曜日

Seth Graham “No.00 in clean life” (Orange Milk Records)



Seth Graham “No.00 in clean life”
Orange Milkからです。ふたりそろってうれしい。
Keith Kawaii Rankinとこのレーベルを運営、ふたりでCream Juiceっていうユニットもやってて、それが2013年カセット界隈の年末のリストでのきなみ上位。ひさびさに映像みようとCream Juiceで動画検索したらxvideoがすぐしたにでてきたりと、そういうところもたのしかったり。



Cream Juice - Oh Oh Oh Oh from Huckleberry Friend on Vimeo.

その年の後半にTranquility、Los Discos Enfantasmesから立て続けにソロ作品を。それがCream Juiceの暴発感に、おもちゃぽい音、ピアノなど楽器の音、電子音、ノイズが並列に配置されて暴発。はちゃめちゃなんだけれど、あたたかみがある素材の音がよく、とにかくたのしかったんです。
2014年、Orange MilkからのFlower Manとのsplit、そしてHHWのMeili Xueshanにしっかりはいってたりしながらその流れな音で、Noumenal LoomからのGoopが。並列するもののなかに、空間、というのもとりこんで。賛美歌を軸に細切れに、立体的な音の配置がすばらしかったです。
アートワークも最高で、みえるように飾りっぱなし。去年ベストなzineにも4位でかきました。
ことしはdigitalisからCream Juiceが、っていううわさもありながらレーベル自体がなくなっちゃったり。The Bike Shopライブ音源たくさんなのに参加してまして、日本語のサンプリングとブラス音色な電子音の飛び交い感。

そして待ちに待った新作。
A面。
はじめのちょこっとずれたようなブラスな音を合図に、一気に満たされてゆく空間。声のようなただのシンセドローンのような音の重なりがふくらんでゆき。もうはじまりから興奮。そしてまたブラスを合図にぶちっととぎれて、細切れ立体なセカイのはじまり。ささやき声はかすれすぎてノイズな質感、賛美歌の音もかなり電子化されていて、そこのまたたくブラスな音色、それらを切り裂く高音なブラスな音色と、立体感がもう。
2曲目は声サンプリングの変化と細切れ、かなりのためのある無音な空間、そこにハープなのかツィターなのかなやわらかい音色が重なって、それが声とブラスな音色と重なってゆくのがすごい。そこから、かなり落ち着いた声。3曲目ではサンプリングなほんと断片がぶちぶちと破片のように散らばらせて、ささやきもビートのような。そこから後半の持続音がかなりやばいです。けっこう圧のあるブラス音色と声の持続。
そこからまたかなりな空間、長いところで3秒くらいはあったりな空間をおいての音の配置はものすごい緊張感、そこにやさしくうつくしい声があらわれてはきえなんで、緊張とやさしさいちどきなかんじ、もう。最後のIkiruはすこし展開がおちついてて、余韻がすごく。

B面に裏返してきいたら、既聴感あって、あっ、AB面おなじ内容ね。

細切れ、立体感、声の変化とGoopな流れを引き継ぎつつ、かわったところは。
Giant Clawもいっしょにリリースで、ビートを抜きながら、1音1音の豊かさがものすごく、それらをつかってビートとはちがった推進力を与えていたりと。Sethのほうも、これまでにあった電子音ってかんじやノイズをかなりおさえて声とブラスな音色をこれでもかと表情かえながら配置、重ねて、使ってる音も削ぎ落としながら、そのひとつひとつの音の最大限な可能性をひきだしていってて。そして、それらが重なって一気に加速するところ、まっすぐくっきりな音で持続するところがより強調されてるかんじで、すごいです。泣きます。
ふたりとも、ぱっときいたらすこしシンプルになった印象だけれど、細部の濃ゆさがものすごい。


あっ、Giant Clawのほう、うしろの年代のところに2015/2016とかかれてあって、このタイミングのは両年代かくのかしらとおもい、Sethのも確認したらかいてなくって、あちらは来年レコードとか考えてるのかしら。
SethのんはMeditationsさんで買ったんだけれど、説明な文の最後にレコードを待ってるぞ! とあつくってよい。


Jカードのデザインがふたつとも、Cream JuiceとかGoopとのときとはちがってぱっとみ圧倒するかんじではなく、かなり抑えめで、よい。けっこう音をあらわしてるなと。ブラスとひとの骨? とが箱にはいって、それが四方の矢印があらわすように、自由に拡張してゆくみたいな。

おなじ雰囲気なLXV、ちょうどすこしまえにOMからも出したG.S.Sulltanにと、クラシカルな声を使いながらエレクトロニックなノイズと空白に立体感みたいな組み合わせのん、ことしほかにもばんばんくるかなとおもったら、意外となかった気が。逃してるだけかしら。こういう音好きなんでなんかあれば誰か教えてください。でもGSSはちょっとエレクトロニックよりすぎな。LXVはひきつづきよかった。KLCとの共作も。

Mastered by Sean McCannです。Sean McCannでいっとう好きなのっていまだにOrange Milkからのんです。いまのクラシカルな音使いなSMC経由で、Sethをかんがえるっていうのもできそうな気がする。ただのおもいつき。

うえにかいたライブのカセットのん、あまりきいてるひといないとおもうので、ぜひ。Giant Claw、Good Willsmithも参加してて、でもカセットできくとどれがどれだかわかんなくなる系。


きょねんベストなzineのSethのとこ。ほんと、日本へきたなら、なにいうてくれとんじゃいと丹波生まれな関西弁でつかみかかって、なぐってやればよいとおもいます。



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