2015年4月28日火曜日

Strange Mountain “Glass Clouds II” (Exo Tapes)


あともうひとつ、ふたつくらいかけるかしら。




Strange Mountain “Glass Clouds II”
先日かいたA Q U A Eからのんがすばらしかった犬大好きjccgレーベルなExo Tapesから。
買い逃してたけれど、無事Meditationsさんで。
Whatever™による、リバーシブルなJカードからしてよい。
ジャカルタのStrange Mountain、きょねんはアンビエントを遠ざける期間があったんで、けっこうひさびさにききます。
A面。
淡い光のようなドローンのなかブラスな音色がローファイで重なるはじまりから、うっとりです。2曲目のローファイなピアノのゆらめく音のつらなりから淡く高音で降り注いでくる
3曲目すごい。はじまりからなかなり細やかにつま弾かれるギターによる浮上と透明ドローン、そしてギターの音がやんでドローンだけになったあと、再びギターのぺきぺきとした浮上とところどころのきらめく高音にと、最後のゆったりと音のズレるあたりまで、意識が飛びます。
4曲目の音圧のある空気を含んだドローンとフィールドレコーディングの重なり、

B面。
はじめは引き続き、空気の圧のあるドローンに、ぺきぺきと重ねられるギター、ところどころ、ギターなのか電子音なのか、クリアな音が重ねられて、そのはいり方もよいし、そこから一気に深海にもぐってゆくようなギターの音の処理。でも、深海では雨が。
淡い光似包まれるようなドローンのなか、これまた淡く響くギター、ところどころ乾いて響く物音。と、ここまでけっこうギターってかいてますけれど、ぺきぺきと爪弾き感があって音を変化させたギターと勝手におもってるんだけれど、もしかしたらちがうやも。
そしてあたたかい陽射しのようなドローンのなか、輪郭がぼやけた高い音のギターの細やかな爪弾きが、川の流れのなかで乱反射する光のように輝いて。その奥で鳴る物音っぽい
かすかなリズムがはいってるのもよい。
そして、最後はすこしぎらぎらとしたブラスな音色とドローンの重なり。

全体にすごく切ない音のつらなりなんだけれど、それぞれの曲で一気に壮大に広がってゆき、様々な風景をみせてくれるローファイでありながらも細やかな音の処理。すばらしいです。
おおよそセカイのひとの大半のベストドローンは官邸屋上のんだろうけれど、これはわたしのなかことしのベストドローン。


で、ざざんとかくつもりが結局長くなって、きょうはこれくらいで。
すっかりおっさんなんで、新潟日帰りなの、腰にきて、もう座ってるのん、危険です。

CVN “Concrete Virus Nu” (Baba Vanga)

金曜からな。
13本と1枚なうち、どれからかこうかしら。
でも、まずはこれ。


CVN “Concrete Virus Nu”
ことしいっとう気になるレーベルのひとつ、チェコのBaba Vangaから。
Jesse RuinsのNobuyuki Sakumaさんの新名義です。
それがここからっていうタイミングすばらしい。
JカードのアートワークのことはBLさんでお会いしたときすこしきいてたんですけど、裏側がかなりこわいです、芸者。
ホームダブでもなくプロダブでもなく、ヘッドレス・ダプリケイティッド。機械の写真をみたけれど、どうなってるのかわかりません。。
ここの方、いつも弱く細い字でなにかしらメッセイジ添えてくれてて、今回はポストカードに。

Cold Nameにぎりぎり知る事ができて、がびがび感たまらなく好きで、休止残念とおもいながら、あたらしい名義をはじめてくださって、どうなってるのかすごくたのしみで。

A面。
ごよごよ蠢く低音がトツゼンにぶつぶつ細切れ、こうきたかとにやにやしてしまいます。はじめはそこかしこから音が噴出、その音たちがいつのまにかゆったりとしたおおきなリズムになっていて、すごいな。
2曲目はじまりがかなり攻めてる金属的なきりきり感ななか、低音とロボット感ある声が細切れに、そこにのしのしなビート、その裏ではせつないメロディがゆったりと流れて。それぞれミニマルな音の重なり。
そこからビートが加速して、がびがびロボット声とクリアな音声と電子音の複雑でミニマルな絡み合い。
3曲目。のしのしと乗ってきたとおもったところに、今度はゆったりと電子音が微細な変化をしながら、たくさんな空白をあいだにはさんで声の細切れ、そしてトツゼンに加速して打ち込まれるビートとえぐい音の処理、終盤の緊張感たっぷりなかなり長めな空白と音の破裂の反復すごい。
そして、かすれるノイズの明滅なところどころに立体感ある音が時折降り注いで。

B面。
はじめ、空白が長くて、まさかなブランクか、とおもっていたら、はじまりました。
細切れ声に空間もぶった切って、そこから電子音の雪崩、さらに低音変調声も重なって、すごい。2曲目、歌い上げるかんじの歌がぶつぶつ細切れ、変調されたりしながら、話し声も混線、そこにビートが一気に加速して打ち込まれてきて、そこに声の細切れなのも呼応して、このあたり、好みすぎます。
3曲目、なのかしら、くらいに細切れ感。深い靄のなか、立体的な水音の滴りと、金属の打たれる高い音、メトロノームのような乾いたリズム、かりかりいう高音が。
そして、最後の曲、ダブな立体音響の破裂と空白の連続、たまらないです。

B面の展開がかなり好き。声づかいがGiant ClawやPHORKにも通じるポップさ(とわたしはおもってるけれどおおよそポップではないのかもしれない)で、ミニマルなビートも重ねられながら、かなり大胆にぶっちぶちな細切れ感と音のあふれる反復感。細切れ感といえばD/P/Iなんだけれど、Alexの乾いたかんじよりも、もっと音に生々しさがあります。どちらも好きだ。
ぶちぶちと明滅してるだけでなく、空白なつぎの瞬間にみえる風景がかなり細かくちがっていて、すごい作り込み感。
いまものすごく好きな音で、でもこのあたりけっこう音を引いてくるひとおおいなとおもっていたところに、かなり攻めてえぐい展開、すごいです。

Baba Vanga、冬にMeditationsさんにまとめてはいったけれど、心配な方は直ででも。かなり届くのはやいし、書留で送ってくれるので、安心です、よ。


2015年4月27日月曜日

GnodとDwellings & DrussのCDが


Tesla TapesからGnodとDwellings & DrussのCDがでるけれど、ライブ会場のみの販売ですってよ。
誰か無理矢理日本に連れてきて。





金曜からきょうまでのあいだにカセットテープが13本届いてて、意味わからないことなってますけど、きけるだけかけるだけ、のちほど。

長岡、そしてBorder創刊!

きのうは。
朝、8時に家をでて、アヒル顔しかも2階建てなんに乗って、北へ。
新潟の長岡へいってきました。









途中、越後湯沢あたりには雪が残っていて、白い風景ななか桜も残っていたりと興奮して写真を撮ろうと準備してるとトンネルが。トンネルを抜けてまた景色がひろがって、あぁ、撮りたい、と準備してるとトンネルに、をくり返してると、長岡につきました。
まずは駅まわりをふらふら。アルパカがイトウヨウカドウのまえにつながれてたりとか、駅前が城跡で、その本丸跡地にある噴水の真ん中に立ってみたり。
そこから車で迎えにきていただいて、料理にお酒をいただいて、たのしかったです。そう彼女の実家ですね。ご挨拶です。
で。海まで車ですぐだからと乗っけていただいて。
日本海。






日本海を眺めるのって、20年ぶりくらい。
しかも、岩場に神社が。
これはすごい、龍祀ってるしとにかくお参りとあとで調べてみたら、豊漁に漁の安全なところらしいので、わたしが漁にでたなら大漁です。カセットテープしかかからないやもだけれど。

海岸線の遠くに、鉄塔がたくさんなところがみえて、原発でした。
ここでなにかあったなら、きのうあった家族な方には確実になにかあるわけでとか、そういう風景をみて、あらためて、原発イヤだとおもった。



で。
夕方にはもうでます。
せっかくなんで、もうすこしゆっくりとおもうも、原宿へゆかねば。
BIG LOVEさんへ。
マツダさん、ユウくんによる『Border』創刊号の発売日でした。



BIG LOVEさん特集です。
仲さんによる渋谷系の当事者としてのはなしから、マルくんの部屋とおもうことやら(個人的にはここがいっとうグッときました)、東郷さんのファッションと音楽のはなし、コペンハーゲン組のライブ写真、お客さんへのインタビュー、ななかにわたしの部屋写真がまぎれています。
ほかのページとは違って、なぜかマンガなかんじになっていて。
客観的にわたしの部屋をみられておもったのは、よくこんなところで生活してるなと。
そして、1週間くらいまえから、ものすごくはずかしくなって、売れれば売れるほどにわたしははずかしくなるということで、どんどん買ってくださいとおもえるくらいにはM。
ウソです。ほんとこれを作ってしまったマツダさんにユウくんはすごいとおもうので、BIG LOVEさんに、そしてコペンハーゲン組に、渋谷系のはなしに興味がある方は、ぜひ。


http://border-tokyo.tumblr.com/

マツダさんとは、Lust For Youthが初な来日なとき、会場脇でこちらがなぜだかな古本屋やってたんですけれど、zineを2部も買っていただいたときが出会いで、そのあたりからこちらに興味を持っていただいて、はじめは何者なんだろうとかおもいながら、いろいろと声をかけていただいて。こちら、オタクだし根が暗黒だしですごくはなしかけてくる方とか、警戒するんですけれど、というかBLさん客ってそういう方おおいとおもうんだけれど、マツダさんはなぜか、そういうひとの警戒心を自然と解いてくれる方で。
やっぱり若い子ぉがこういうのをばんとやったほうがなにかしらセカイは変わるはずだけれど、そういうのの手本をたのしみながら実践してはって、尊敬します。
仲さんに、マツダさんにと、よいお手本がいるので、若い子ぉたちはもっとBLさんへゆけばよいとおもいます。わたしみたいなどうしようもないそこそこおっさんもいるわけだけれど、も。

そんなことをかきながらも。
お店で志賀高原ビールを飲んだあと、一気に眠気と疲れがきて、マツダさんとはなしたこと、家まで帰った記憶がない、わ。次号もたのしみましょう。

2015年4月24日金曜日

Ilyas Ahmed “I Am All Your Own” (Immune) , Laura Groves “Committed Language” (Deek) , Pins “Too Little Too Late” (Bella Union))


きのう。
BIG LOVEさんでの買い物のこと、すこし。


Ilyas Ahmed “I Am All Your Own”
Immuneから。
パキスタン出身で、アメリカ在住Ilyas Ahmed。
フリーフォークっていうジャンルがはやっていたころ、セルフリリースな “Between Two Skies” がすごいと話題になり、DigitalisでCD化、渋谷なころのWarszawaさんで買ったんだけれど説明なところにじぶんで天才っていってるとかかれてたりとか、そう、そういうレコード店の説明って覚えてるよね、いつまでも。Devendraがフランスで活動してたころのような地下なままだったらイメイジ、だとわかりやすいかしら。
ドローン・フォークに、いろいろな民族感ある楽器が顔をだしてくるかんじ。
Grouperとの共作も出したり、Root Strataからの “Goner” ではぎらぎらとしたロック化、Immuneからの3年まえのんは、それらすべての集大成感があったわけですが、今作。どうなってるのかしらとともいながらきいてみたなら。
いや、澄んでますな。
ゆったりとかきならされるギターは透明感ある響きで、そこにすこしの爪弾きがくわえられながら、ささやきに近い透明声にうっとり。
2曲目はすこし爪弾きな音が熱く、でもゆったりとすすむなか、ここでも声は透明度高く。元から透明ささやき声なんだけれど、歌詞はあまりなくだったのが、ロック化したときにけっこうことばもついてきて、で、そこをとおりすぎて、かなりおさえてことばをつむいでいて。3曲目もそのかんじでこのまますすむのかとおもいきや、4曲目でドローン。かなり深いけれど重みはないドローンのなか、おさえた叫びが重なって。で、ここまで抑えてきた熱がギターの響きとなってひずんでもれでてきて、透明な声との低いドローンと混じり合って、いや、かなりすばらしい。
B面もそんなかんじで、2曲目にドローンをはさみながら、最後4曲目、軽快にかきならすギターと、でも、歌はといえばニューウェーヴ感ある、とかこういう無理からなつなぎ方はよいとして、とにかくうっとり。

CD期なdigitalisを代表するひとりだとおもっていて、天才(つまり変態)もかなり洗練されて、これまでの路線を研ぎすませて深化させて帰ってきて。
まえまでは、パキスタンとアメリカーナな融合、山とか森とか荒野とかもっと風景的なものがみえてきたけれど、今回はすごく透明。

最近、ドローン、アンビエントがふたたび耳に馴染むようになってきたし、その流れでこういうサイケデリックなフォークなのも、やっぱり染み入ってくるっていうわたしの耳の流れ。でも、Ilyas Ahmedが3年休んでいたくらいに、このあたり一回遠ざかったから、1周したかんじで、よりよいなとおもいます。

レコードもでています。1月くらいまえ、仲さんとはなしてて、レコードかカセットか、ときかれたとき、カセット、とこたえたためか、カセットでいれてくれてましたん。ありがとうございます。



レコードも2枚。ざざんと。

Laura Groves “Committed Language”
UKのDeekから。
Blue Roses名義でフォークやってて、いきなりNauticでうたってて。Nauticの7インチがセカイでいっとうかっこいい瞬間ってあったよね。つぎがなんかぱっとしなかったけれど。
Laura Grovesはその7インチなあと、ソロ名義でEPだしてて、そちらはBlue RosesなころとNauticのあいだとったようなかんじで、とてもよくって。っていうか編成はNauticそのままなんだけれど。
そして、ひさびさEP。あいかわらずよいです。
A面の打ち込みなドラムとキーボードのなか、振り切れるぎりぎりな声の透明感とちからづよさ。そして、メロディもきゅんときたあとさらにきゅんきゅんとたたみかけてくるかんじが、よい。
B面は、フォークな素養をおもいきりな落ち着いたキーボード弾き語りから。そして2曲目もゆったり切なめメロディな落ち着いた曲なんだけれど、Nauticなごりな時折のギターによる音の踏み外し感がよいし、やっぱりこのひとの声好き。
2曲目最後がフェードアウトってニガテなんだけれど。そこのぞけば全部よい。
これ、売り切れるってすごいな。あちらでは人気があるんでしょうか。
EPだけど、ちゃんと内袋ついてて、でも静電気が異常でなかなか出せません。




Pins “Too Little Too Late”
Bella Unionから。
マンチェスターの。レーベルHaus Of Pinsも運営してて、Tesla TapesからのMachine Womanのまえ名義なFemale Bandもリリースしてたり。
もう、バンドなのをけっこうきかなくなってしまってるので、わたしがいうことなんてもう、なんだけれど、この子たちは好き。けっこうゆったりたるたるなところからの疾走感。見た目も好き。
UKだとNovellaもたのしみ。



なんか。ひさびさにまともな音選びな気がする。

2015年4月22日水曜日

Pod Blotz “Human Division” , Allegory Chapel Ltd. “GNOSIS: Themes for Rituals Sacred & Profane” (Nostilevo)

きのうの届きもののこと、すこし。


Pod Blotz “Human Division”
Nostilevoから。
デトロイトかとおもってたらLAのSuzy Poling、久々のリリースです。
Clan DestineにDungeon Taxisからだしてた、ここ数年のなかではベストな女子のひとりです。ベストなひとり、あげだすと10人くらいはざざんとでてきてしまうけれども、確実にそのなかにあげます。
呪術声にドラムマシーンにインダストリアルな暗黒ノイズやってる女子、っていうだけでもう。

A面。
もやもやに加工された声とばっきばきなドラムマシーンのビートはじまり。
2曲目はインダストリアル感ありながら、ぎゅんぎゅんなギターもときおりで。
3曲目が。サイレンのようなドローンに、ドラムマシーンのビート、そのビートに呼応して金属質なかりかりな音がこだまして、真っ暗な部屋のなか、硬質な鞭で打たれてるかのような。

B面。
呪術感たっぷりな不穏にゆらめくシンセと裏声歌い上げなはじまり。そこにきゅるきゅる金属質も混じったテープなノイズに。
2曲目は絶望的なドローンと高速で擦れる空気の摩擦音のようなノイズ、底のみえない暗黒な谷に真っ逆さまに落ちてゆくかのような。
3曲目はゆったりとしたマシーンビートと話し声、不穏なシンセの飛び交いに、ぎゅんぎゅんなギターの残像ぎらぎら、かなり鋭角に金属的な風景。そう、この方のこういう雰囲気、ビジュアルでもイメイジが固まっていて、すごく好き。
4曲目はきゅるきゅる金属の細かい渦と、それとは関係ないかのようになるちからないドローン。

インダストリアルに攻めたClan Destineのんとかなり実験的だったDungeon Taxisのんの中間あたりで、今作もすばらしい。
ノイズ、インダストリアル系女子はたいがい叫ぶけれども、そこにむかしのWeyes Blood並み呪術を重ねてくるあたりがほかにいなくってすばらしいし、だからといってサイケデリックなかんじかといえば、かなり金属、黒く鋭角なイメイジで。

写真家でもあったりで、MVがよいし、ライブ映像にうつり込むオブジェやら衣服やら、かっこよすぎる。
映像は8mmなフィルムで撮ったのとかけっこうあるから気になる方は検索してみてください、な。








Pod Blotz目的で、クレヂットカードはあと1本でぎりぎりだったため、とりあえずこれを。こういうとき試聴でもしてればよいものを、なんもかんがえずに選んでしまいます。



Allegory Chapel Ltd. “GNOSIS: Themes for Rituals Sacred & Profane”
ベテランさん、Avellan Cross名義でここからだしてはりました、ね。Chondritic Soundからもだしてはるみたい。
おもいのほか、Nostilevoのがびがび感のないクリアなサンプリングかなにかしらな話し声と宇宙感シンセでなんやこれとなります。
2曲目はやっぱりがびがび、その煮え立つ沼の中からきこえる賛美歌、こわい。
B面は液状シンセ飛び散りまくりなゆったりビートものだし、2曲目は残像たっぷりアラビア語? ヴォーカルはじまりで意味不明です。フェードアウトしていき、なにこの終わりはとおもっていたら、なんか不穏なシンセが闇のなか迫ってきて、ふたたびアラビア歌謡。
意味わかんないものけっこうきいてるほうだけれど、かなり、なんやこれ、となりました。


それぞれ、Jカードが変わった3つ折り、紙質よいところにがびがび印刷と、装丁もやっぱりよいです。


2月に。
D/P/Iをききすぎたのと、がびがび方面っもけっこうききすぎてっていうのもあったり、あとレーベル増えすぎて追いきれないっていうのもあったりで、3月あたりはこの先なにきけばよいのか本気でわからなくなってたんですけれど、最近ようやっと落ち着いてきました。
いきあたりばったりで、というかんじで。買ってきいてれば、あとでみかえしたときになにかしらの流れになってるだろうっていう、とてもフラットな心持ちに。

そもそも、なんでわたしこんなにカセットばっかり買ってるのかしらくらいにまでおもいました。
単純にカセットテープ好きだし、まえはそのあたりからでてくる音ってレコードででも追えてたけれど、ここ数年はその周辺のレーベル、digitalisをみればわかるとおり、レコードが少なく、でもカセットはけっこうたくさんで、どうしてもカセット追っちゃうから、必然な。
最近はカセット界隈だったひと、Sparkling Wide PressureにKomodo Hauntsにとレコード方面でだしはじめて、よい流れもあるし。

あと、アンビエント方面がふたたびしっくりきはじめて。カセットな音にドローンとアンビエントは相性がたまらなくよいし、そこが入り口だったので。だからといって、過去な雰囲気に戻ったわけではなく、いまのドローンにアンビエントになってるし。
そんなところにjccgのSofa Pitsに出会えて最高だとおもいながら、飼い犬話をメイルで1日やりとりしていて。飼い犬ちゃん、具合はよいそうです。うれしい。知らないおっさんと知らない犬が車にはねとばされそうになっていたなら、なんの迷いもなく犬のほうを助けるだろうくらいに、わたしは犬派です。
カセットテープを追ってきて、Exoってかなりだいじな、そして日本のMeditationsさんにところどころBig Loveさんがっていう、セカイよりも日本がはやく推してる、ポルトガルだけれど日本が先行して引き上げてるかんじがあるし。今回のテープで、やっぱりここ追ってて、カセットテープ追っててよかったなとおもいました、よ。


これ、きました。

2015年4月21日火曜日

Sofa Pits “Dim” (A Q U A E)


みなさんは。
しごとがはじまるために憂鬱な月曜日やもしれないけれども、わたしはといえば日曜はしごとだし、日曜明けてものが届くことおおいため、けっこう好きです、月曜日。
きょうはカセットテープが5本。

まず、これ。
Meditationsさんから。


Sofa Pits “Dim”
ポルトガルのA Q U A Eから。
Exoにここ主催なjccg別名儀。
Meditationsさんの説明によると、亡くなった飼い犬ちゃんに捧げたテープで、その飼い犬ちゃん写真もはいっていて、飼い犬を飼ってたわたしは涙しながらきいたんですけど、さっきもういちど説明なん読んだら、亡くなってなかったですと訂正されてたムダ涙。でも、生きててうれしい。
jccgさんが動画を送ってくれました。かわゆい。鍼治療してるみたいです。よくなるよう祈ってます。



jccgといえば、アンビエントなギターなイメイジですけれど、今作は。
A面、すこし驚きです。はじめは残響たっぷりな爪弾きギターで、今作も心地がよいなとおもっていたら、そのうしろに軽快な、でも残像たっぷりなビートが加わってきて、軽やかな疾走感。
そして2曲目はビート先行で、そこにぺきぺきした爪弾きが、熱くなりすぎないぎりぎりの心地よいところを走っていて、そこにかけ声みたいなんもうっすらとはいっていて。
3曲目はさらにビートは軽やかに、ギターはけっこうぎゅんぎゅんにひずみだし、残像たっぷりなかけ声とともにで。
4曲目は転がるギター反復とドラム音色のビートにと、ギターの音もいろんなかんじで。
B面はいつもなかんじ、ゆったりと淡いギターの反復がどこまでも続いて心地よく。
A面がけっこう意外だったんだけれど、やっぱりこの方たちのやわらかい音質にのせられてすごく心地よいです。

元気な飼い犬ちゃんといっしょに走り回った想い出と、またそうなれるような願いがつまったA面と、眠る飼い犬ちゃんをみつめるあたたかい視線のようなB面と、ステキです。



これはうちの飼い犬ちゃん。
いっつも白目むいて眠ってました。
すごくむかし、お付き合いしてた子とお別れしたいとおもったとき、飼い犬ちゃんが死んだときのことを想像して泣いて切り抜けたこともありました。飼い犬ちゃん、ありがとうね。



さっそく「カセットレーベルの名前」or「大麻の品種」クイズやりました。
15問中11問正解。
いや、知らないのん多かったけれど、大麻の品種のほうにくわしかったので、なんとかなりました。


2015年4月20日月曜日

R U Real

さっそくききました、よ。

http://biwakotower.blogspot.jp/2015/04/r-u-real-mom-dad-i-love-myself.html

ぎりぎり、というか好みでした。
ライブな動画も。わかりづらいですけれど。

今度の。
土曜は日帰りで新潟の長岡へゆきます、さぶいのかしら。
同居するのだし、あちらの父親にあいさつへ。いまから胃がたいへん。
帰りはそのままBLさんへゆく予定。マツダさんにユウくんのBorder発売日なので。
いまになって、すごくはずかしくなってきてます、部屋写真。
わたしもまだみられてないです。
でも、仲さんのはなしに、ほかの方のはなし、すごくたのしみです。
みなさんも、ぜひ。


Hakobune “Sinking Stars”

金曜の。
Meditationsさんからな届きもののうち、1本。


Hakobune “Sinking Stars”
Beer On The Rugから。
カセットテープできくもののうち、ドローンがけっこうな割合をしめていたはずが、きょねん、そのあたりからすこし距離をおいてがびがびのしのしきりきりまみれだったんだけれど、ことしにはいったあたりから、わたしのなか戻ってきたかんじ。1周した。
そのタイミングで、Hakobuneさんです。1周してきた耳に、Hakobuneさんのドローンがどうきこえてくるかっていうたのしみもあって。
BOTRが一気にアンビエントに舵をきってきてHakobuneさんをだす驚きがまず。
そして、51作目、でしょうか。すごいとおもう。かなりまえから活動されてる気がするんで、すこしくらい下なのかとおもったら、まだ29歳っていうのにも驚いたんだけれど。
まずJカードのデザインがよいのと、カセット自体も紫がかった赤で、この色、はじめてみた気がします。


A面。
壮大でいて繊細なあたたかみのある音、そこに重なる真っ暗ではなく粒子が細かい灰色な靄が立ちこめてくるかんじ。月の光をうっすらと雲が風に流れて隠すような。
そこから、2曲目で靄は晴れて、穏やかに降り注ぐ月明かりのようなドローン。

B面。
低いうねりからなはじまりで、A面のときよりもやや粗く黒いうねりで、どんどんと埋もれてゆくかんじ、そこからの2曲目のはじまりからいちどきに明るさを帯びた音の降り注ぎが、A面の展開よりもまばゆく、時折光りのなかにきいてるこちらも消えてしまうんではくらいな恍惚感を味わえます。それでいて、振り切れずに、消える寸前のここちよいところにおいといてくれるかんじ。

A面、B面ともにやや長尺の低いうねりのあとに、2曲目で高音の光降り注ぐ展開に、いちど沈んでいったからだが、いちどきに浮び上がるような感覚。うっすらと曇る空が、いちどきに晴れ渡ってささやかな星や月の光が射し込んでくるかんじ。その射し込むあいだのほうが短いのがよいです、はかなくって。

きょねんきかせていただいたしー辰だったりなものはもっと展開があったのね、わかりやすく。でも、もっと粒子がこまやかに、微細でいて、おおきな流れになっていて、すごいです。

ことしはなにかとご縁があって、たくさんお会いできていてうれしいし、つぎはSacred Phrasesのんを作ってるらしく、たのしみです、よ。


レコードストアー・デイ

きのうは。
レコードストアーデイでした、ね。
昼過ぎまで、彼女のまえな家の引き渡しだったので、そのいろいろを片付けてから、BIG LOVEさんへ。
ことしは、限定なのんって、いまいちというかほとんど欲しいのんがでていないし、気になるものも間にあわないとかきいてたんだけれど、やぱりBLさんにゆきます。
日本ではレコード出す日になってしまってるけれど、レコード屋さんの日なんで、まず大好きなここへ。そしてビールを。すこしまえからおはなしするようになった方が、すごくカセットテープ買ってると知れて、いろいろおはなしできてうれしかった。
限定なん、いくつかはいってたけれど、それは買わず、これらを。


絶賛来日中で、なんかいろいろとイヴェントやってはるCaliのBLさんスウェット、そしてティー・シャツ! フロッキープリントで、デザイナーやってる彼女にみせたら、やっぱりフロッキーきてるよねちょうどフロッキーなのん作ったというはなし。
音楽だけではつまんないのよね。いや、じゅうぶんにたのしいけれど、でもやっぱりかっこうよくないと。もしくはキャラクター的に突き抜けてるか。
かっこうよいひとのいう事しか信じないし、結果だけれど、BLさん周辺に京都のひとにBACONさん周辺のひとにとおしゃれなんで、信じられる。そうなってくると、ゴミ溜みたいな部屋に住んでるわたしのはなしなんてききながしてくれてよいってことになるんだけれど。
ファッションと音楽と、ほかにもいろいろとからんでるほうがたのしいに決まってて。Hundebissとか、理想です。スウェットにティー・シャツもかっこうよいし、音はド変態だし。そういうのを着ながらききたい。
レコードは、再発ものは買わないんだけれど、っていうかそれ買い始めると金銭追いつかないからなんだけれど、この日はとおもい、ジャケットがかっこよくって気になってたDark EntiresからなギリシアのLena Platonos “Gallop” を。




それから。
BLさんお客さんな女子たちのDJがはじまります。みんな、レコードでいったらわたしなんかより買ってるし、それぞれかっこうよいし。レコード女子ブームが起こるのか、起こらないのかなかんじだけれど、それをかんがえたら、ずっと先をいってる子たち。そうそう、いまちょうどきょうのBL TVをみたんだけれど、かわゆい子はそれでちやほやされてるだけではダメで、こういうことをしていかないとっていう。
それとなにかしら表現する側にならないとっていうはなしもしてはりました。わたしみたいなゴミ溜に住んでるカセットテープオタクでコミュニケーションに障害を持ったニンゲンでも、ブログにzineにとできるわけなんで、みんなもすぐにできるとおもいます。だからってブログにしても最低限のかっこよさとかはあるべきだとおもうけれども、BLさんにあるようなのを買ってきいてるひとなら備わってるはずだとおもうし、わたしなんかよりもよいものできるとおもうし。備わってないと逆にびびるくらい。すこしまえ、おなじようなカセットテープとかについてかかれてるのに行間まみれでフォントが気色悪いところにたどりついて、びびった。

それから。
ごはんを食べて、せっかくなんで渋谷のお店もまわってみようとタワーレコへはいるも、はいってすぐなところでおっちゃんがDJしていて萎えたしレコードがどこにあるかもわからなくって、すぐにでて。
それからちょっと歩いた階段2階のところはちょうどイヴェント中で階段のそとまでひとがあふれていてはいれなかったりと、レコードすらみられないまま、ぐったりしてしまい、渋谷自体がひとまみれでそこから抜け出してフグレンまで歩こうとするも疲れて途中のカフェにはいったりしてたら、BLさんに戻るつもりが時間的にたどり着けずっていう。ぎゃん。

なんというか、BLさんでビールを飲んでおはなししてといつもどおりなかんじだけれど、いつもよりもたのしくって、きのうのような日をきっかけに、いつもどおりなことになるひとが増えて、そのなかでおもしろいことやってくれるひとがいればなとかおもいますよ、ゴミ溜のおっさんは。ゴミ溜ゴミ溜とくり返してしまってるのは、2日ぶりに新居ではなく西荻窪のほうに帰ってくると、じぶんでも部屋の荒れっぷりに、びびっていて。

9月、カセットストアーデイ、ことしもあるのかしら。カセットテープ好きな方、けっこう知り合えてるので、なんかやりたいなとかおもったり。

2015年4月17日金曜日

DIRT ON TAPE March 2015


4月1日な。
イヴェントのときに、ことし3ヶ月のベストなzineをつくったことで、かいた気になってた。すっかり忘れてましたん、3月のカセットテープベスト。
ことしもきょねんとおなじペースで買ってたんで、これはいけないとすこし抑えめ、27本。

選んでないもののことについて、いくつか。
Teresa WinterがNNFからもでてきそうなかんじですごくよかったはずがいまこれでかこうとおもったら、けっこうふわふわなだけの曲は飽きてきてた。でも、そのふわふわ声にズレて重なるビートな曲はよいよね、これからがたのしみな。そして、Kinlawのほうが気に入ってるんで、ことし新作きたらきっとベストな記事でかきたい。
ハンガリーのとこのMorkebraのんは本編A面もよかったけれども、リミックスがよかった。KETEV、S Orbricht、そしてBeatrice Dillonだよ。
ことしの100本目がBACONさんとこので、うれしい。



Goodiepal “Sosterhoj Mysteriet & Hessdalen” (Infinite Waves)
コペンハーゲンはPosh Isolationだけでなく、このInfinite Wavesもすばらしい。ことしはGirlseekerのライブのんもだしてたり。
なかでもこれ。デンマークのKristian Bjørn Vester。Mort Aux Vachesシリーズでもだしてたりと活動長い方ですが、はじめてききました。カセットテープが2本ほどはいる段ボールのケースにシルクスクリーン印刷だったり、ポスターが2枚もついてたりと、装丁がまずよいし、音が。
意味わからない。はじめっから、ラップというかただ叫んでるというかなおっさん声の背後で、つぎからつぎに変わるビートに電子音の飛び交い。ビートもかなり自由にぶつ切れだったり、音の出もかなり適当なかんじで強弱だったり。
おととしのFrakライブカセットみたいなたのしさある。
B面はサンプリングなはなしごえから、ビートが重ねられて、口笛やらフィールドレコーディングもたくさん、その先に腐食声にホラーシンセ、そこからただただ映画かテレヴィジョンの会話のサンプリングがざらざら質感重ねながら続いて、なんやねん。
Infinite Wavesのんは、BLさんにMeditationsさん両方がいれてるので、つまり買うべき。



Project Pablo "I Want To Believe" (1080p)
冬。2月から3月にかけてはハウスをききたくなります、よね? たまたまきょねんだったりもこの時期によいリリースがあっただけかもしれないけれど。
この方、これではじめてきいたけれど、よいです。おかしなことしてるわけではなく、まっすぐな生音ハウス。
Omega Supremeあたりからもだしてよさそうなファンク感あるぺきぺきギターに、シンセのアナログ音色がとにかくよいし、全体をつらぬくネオンな街ドライブ感、Panabriteさん系近未来な都市とはちがって、いまの、いやもうすこしむかしのネオン輝く街をドライブ感がここちよい。
たくさんだしてて、それらもけっこうよくってな1080pだけれど、けっこうJカードが気に入らないのんあるよね。気に入らないなりに、印象には残るんだけれど。でも、これはかっこいい。




Celestial Trax “Ride or Die” (Bootleg Tapes)
きょねん、D/P/IのJanetteを注文して届かなかったどころかAlexのまわりにも届いてないつまり作ってない? っていう恐怖にうちかって、買いました。
きょねんのDARK WEB以降、わたしはこういう音がいっとう好きなんだろうな、いま、ともおもう。
1曲目で、もう。ビートのたたみかけに、声サンプリングの応酬、そう、こういう声使いがすごく好き。そして2曲目のクラシカルな音使いと、きらきら電子音、そしてそこにあうはずなんてない細切れな声のたたみかけ、すばらしい。
そしてB面でも低く這うビートに絡む立体的な声に、2曲目の空間たっぷりにとってくる展開、Nico Niquoが上品にまとめてきたところを、この方はかなり攻撃的にポップに攻めてきて、ことしもこういうかんじの音はどんどんききたい。
これからもたのしみ。



Helena Huff “A Tape” (Handmade Birds)
PanからのBlack SitesにBEBのカセットレーベルからミックスだしてたりなドイツのHelena Huff。フルレングスとしては初かしら、とかいいながら、京都の人が結婚したいとかくまで知らなかったわけですが。
ただただかっこうよい。すっこしつぶれた音質でのしのしと突き進むビートに、すこしのがすがす感、そのまま硬質に突き進むのかとおもいきや、液状シンセの飛散に、ぶりぶり低音と奇怪シンセのゆらめくミニマル展開にとたまらないです。
そして、音のつらなりもゆったりめだけれど、スリリングで。
テクノをたくさんきくようになってるけれども、まだまだこのあたりのよさをかけることばがわたしに足りてないので、困っています。
来日決定。でも、新潟ですか、そうですか。




[c:s]104 / Alex Tyson “Somnus / Nucleus // Aquaglass” (Exo Tapes)
ポルトガルのExo Tapesから。日本のほかで売れてるところがあるのかしらといつもおもうんだけれど、きょねんはColl AngelsにM. 征爾のんがすばらしかったりと、やっぱり気になる。どちらも知らない方split。
A面[c:s]104さん。なんかすこしまえから140さんってなってしまってました、頭のなかで。ざらついた粒子が空間を満たすなか時折射す光、そして素っ気ない低音ビートが煮立ってゆき、そのなかを吐瀉スクリュー声。空気の粒子が濃ゆくなってゆき、むこうのほう、もうみえないんだけれど、なにかしらの物音がかつりかつり、そしていちど消えたビートもはいってきて、最後はテープなきゅるきゅる音で終わっていって。はりつめた粒子とビートの組合わせ、よいです。いったい誰かしらとおもっていたら、京都のひとのところで知ったんだけれど、なんとHobo CubesなFDGでした。きいてもまったく誰だかわからず、でもこちらのブログの記事とか、翻訳して読んでくれてたりして、このひと[c:s]104めっちゃ好きなんやな、とおもっていたら、本人......。
B面はAlex Tyson。
Exoにしてはめずらしいかんじ。ゆるく溶けて音のズレるシンセがよたよたなはじまりから、その隙間にゲームな効果音がはさみこまれて、今度はど たどたドラミングにこれまたよろよろシンセと、全体的にVHS感あってよいな。なんかゆるめなだけかとおもいきや、中盤の低い目ギターな音のつらなりが地味にすごくよかったり。ゆるいフリしてすごくよい。そして、これのことをzineにかいたから、Exoのなかのひとからzine欲しいと連絡が。日本なことばですけれど、送りました。郵便、受け取るのは大好きだけれど、送るのは吐くほどニガテで、届いたよ、ときくまで吐きそう。





German Army “Clan Chieftains” (Handmade Birds)
出し過ぎGerman Army。ことし買えた1作目。ことし1本目かしら? もうよくわかんないよね。meditationsさんにはいるだろうなとおもっていたらはいったんだけれど、瞬時に売り切れて、直接買いました。
きょねんはG軍名義だけでなく、Q///QにFinal Cop、あたらしいのだとA Giant FernからなPeter Kris本人名義とか、もうほんと出し過ぎなうえ、でも、全部よいっていう。
今作はなんかすっきりくっきりしてる。これまでのウソ南国感、というよりけっこう本気南国なぴーひゃら笛音と壮大すぎるオーケストレーションがあわさってないきなり異世界。にわとり声、なんだっけあれ。南国から一気に荒野なすっかすかビートマシーンにさびしく響くギター。ビートがときおりダブ化してずぶずぶ、でも録音よくって浮び上がって空にきえてゆく感。そこに腐食つぶやきとたまらない。ガムランっぽい音とかけ声反復から、暗い谷底から浮び上がってくるシンセとギターの亡霊。そして亡霊はもちろんつぶやきます。そこから、つぶれたビートと小動物の鳴き声シンセのゆらめき。そして声はがっびがびに腐食。
B面もA面とおなじくサンプリングでの異世界はじまり。女性の声がはいるあたりにすこしの安心感。でもここからA面のゆるさとは対象的に、かなり攻めます。
中盤がすごいね。パーカッションな音が本気民族感な高揚がつづいて。颯爽としたかんじがあるなとおもっていたら液状ビートとゆるいギターとささやきヴォーカル、そしてダブダブずぶずぶ空中へ放たれて消えてゆくゆったりなドラムマシーンに腐食ささやき。つかみどころなくって、ことしもよいです。ことしもできるだけ追いたい、わ。あそこからなベストみたいなかんじのCD、半分持ってないから買おうかどうか迷ってます。過去作買ってもことしもたくさんだすだろうから先をみてたいなとかおもいながら。



Ondness “Them Corja” (Paralaxe Editions)
1月につづいてポルトガルのOndnessを。めちゃくちゃよいです。
Phineryからのんがけっこう南国感あったけれど、今作はもっと攻めてた。ぐぼぐぼいうノイズを含んだ打撃音が立体的に響くなか、Brad RoseなCharlatanの名作 “Isolatarium” で鳴っていたようなかたかたきりきりな音、そして高音なシンセのきらめきが。そこから液体シンセがはじけながらな南国感、そしてめずらしく楽器感のあるちょっとズレた音の反復とかすれた加工された声の反復。そこから金属な音の打ち鳴らし、もごもごかすかにうごめく音と、南国感。
B面はすこししずかな展開をみせるけれども、2曲目ではやっぱり金属的な音の打ち鳴らしもあってと、ビートらしいビートをいれずに、空間とノイズとフィールドレコーディングな音をあわせてビートのようなものをつくりあげている感ではこのひとほんといっとうすごいなとおもう。しかも今作はできすぎてて不気味なくらいです、かっこいい。きょねん配信だけだった “Vudu Voguing” シリーズであったような意外とまっすぐビートもやろうとおもえばなんだけれど、それを別なかんじでどんどんと完成させてきていて、もうそろそろ本気で人気がでてもよいとおもいます。ここ、Jカードもよい!



F “Sacn” (Infinite Waves)
Hong Kong Ladyboys “Slangenoia MIX” (Infinite Waves)
Goodiepal “Sosterhoj Mysteriet & Hessdalen” (Infinite Waves)
Project Pablo "I Want To Believe" (1080p)
MCFERRDOG “Lawd Forgive Me” (1080p)
Celestial Trax “Ride or Die” (Bootleg Tapes)
Helena Huff “A Tape” (Handmade Birds)
Policy “The Republic” (100% Silk)
Mykki Blanco “Gay Dog Food” (Ormolycka)
Death Grips “Exmilitary” (Ormolycka)
Expo '70 “July 18 2004 Live At infrasonic Sound Studiio” (Sonic Meditations)
Joane Skyler “orzz” (Reckno)
Teresa Winter “Oh Tina, No Tina” (Reckno)
Kinlaw “Chorus † Mysticus (white)” (Reckno)
Takahiro Mukai “SomosanSeppa” (Paralaxe Editions)
Lanuk “vV” (Baba Vanga)
Ondness “Them Corja” (Paralaxe Editions)
[c:s]104 / Alex Tyson “Somnus / Nucleus // Aquaglass” (Exo Tapes)
Laura Luna “Isolarios” (Baba Vanga)
Morkebla “Meet Me In A Decompression Chamber” (Farbwechsel)
bobu / Jiro Bevis “4:00AM / Hot Sands” (BACON)
German Army “Clan Chieftains” (Handmade Birds)
Demonstration Synthesis “DS20” (Cosmic Winnetou)
Dayin “Letting Go Of People” (Cosmic Winnetou)
Mathias Grassow “Behind The Evident” (Cosmic Winnetou)
Mathias Grassow “Short Stories” (Cosmic Winnetou)
LXV “Witness / Recall” (monorail trespassing)

2015年4月15日水曜日

Three Legged Race “Rope Commercial Vol.2” (Vitrine), Xth Réflexion “/\\06” (Aught)


きょうは。
休みなため、家をでるまえに、すこしだけ最近の届きもののこと。


先々週、Meditationsさんから。


Three Legged Race “Rope Commercial Vol.2”
Vitrineから。
HundebissからなDracula Lewisのミックステープ状なのにも参加してました。
さらついた音質のなか、不穏な浮遊シンセがゆったりと、そこにかたかた物音とめっちゃKye系な、かとおもえば、トツゼンにぶつりと途切れてシンセな音のコラージュに。コラージュも、ノイズともなってげしゃげしゃになったり、ミニマルにビートを形作るかんじになったりと。
B面はまた不穏シンセが背後で瓦解するなか、60年代イタリア映画で流れる音質シンセがなにかしらメロディを奏でるような雰囲気でなりはするけれど2音だけで反復、そしてトツゼンに生音打撃な音と、サンプリング? なゆったりな歌、そこにズレた音の絡み合い。そして物音と電子音がゆるく沸き立つ水たまりに沈んでゆきます。
全体的にゆったりとした雰囲気のなか、ゆるく壊れてます。物音感と電子音が心地よいのか気色悪いのかわからないかんじのよい壊れた方。
真っ暗な部屋のなか、がさごそと眠る準備をしていたら、電化製品から亡霊たちがたちのぼって、ゆるく遊び始めて、あぁ、夢だとかおもいながらまどろむ意識のなか、それらをただただ眺めてるかんじ。




Xth Réflexion “/\\06”
Aughtから。直接でした。
きょねんのDe Leonが話題になって、でも買い逃し、これの05も買い逃しと、けっこうはやく売り切れてしまいます、ここ。
透明なジップロックのなかに、透明なカセットテープっていう、ここのん買い続けたらどれがどれだかわかんなくなる気がして、集めたい。

アナログ質感たっぷりな鳴りのよいシンセが1台、陽気な音のつらなりを密室で勝手に鳴らしてる感な1曲目。その背後でうっすらかさかさなかんじもよいな。
2曲目は真逆に鳴りを抑えて、かたかた物音化するシンセ、そこにもほもほいう物音のサンプリングが重なって、中盤から輪郭の粗い音もビートとして加わって。なんというか、写真でいうネガ感。インダストリアルなテクノを反転させたかのような。
3曲目は不穏にかすれるノイズ音質の細やかな反復に、粒子の細かい高音がはねまわって。
4曲目。遠くでうすくおもいドローンがうずをつくるずっと手前で打ち続けられる電子音、それに呼応して遠くで機械のようなかんじの音もそれとおなじリズムを刻んでみたりと。
5曲目は真っ暗工場で機械があるのにコンクリートの床を打ち鳴らし感あるし、6曲目はかさかさとうっすら物音ノイズ、でもかすかにすべてがちゃんとリズムになっていて、中盤遠くから迫ってくる音は一切近づいてこなかった。
ってA面曲数多いなとおもっていたら、A面に6曲全部はいってて、そしてB面もおなじ内容だった。

全体的にノイズと物音感を含みながら、音の透け感たっぷりなミニマルなかんじ、なんかわたしがきいてきたなかでは異質な感触で、めちゃくちゃにかっこいい。


いま。
気づいたけれど、3月のベストな記事、zineでかいたからこちらでもかいた気になってた忘れてた。あしたあさってには。

Jerry Paper “Carousel” (Bayonet)


これは。
すこしまえだけれど、かいておかないと。



Jerry Paper “Carousel”
Beach FossilsメンバーとCapturedのマネージャーレーベルBayonetから。
きょねん、初なレコードをPatient Soundsからだして、それがカセットテープ時代集大成感があって、さらにOrange Milkからのレコードでそこから一気にレコード時代なJerry Paperに突入感、そしてことしの1月来日では最高な裸ライブを経てなレコード。きょねんからことしにかけての動きがインパクトがありすぎて、それをさらに超えることを期待しすぎていたっていうのもあるけれど、すこし弱い気もします。
でも、A面はじまりはかなりさらりとしたはじまりだけれど、ほんとこのひとは歌のメロディがよいなとあらためておもうし、2曲目のよいベースラインをぶりぶりなシンセでかましながら、ストリング音質で強い調子の和音とか、3曲目のズレ感と小気味よさがいちどきなところとか、4曲目のパーカッションなかんじとよいベースラインにと深いところであったファンク感とか、5曲目のハープシコード音色と鐘の打ち鳴らされるはじまりから一気に加速してゆく先行ででていたDestroyはこれまでのなかでも過剰にポップだし、B面1曲目は吐瀉声からのはじまりとぴっぴぴJerry Paper大好きな笛の音かましてくれるし、2曲目は終盤の加工声トツゼンではなしかけられてくすくす笑ってしまうし、8曲目はまえの曲のかたりから一気に浮遊して心地よいし、9曲目はゆったりブラスな音色がゆるくエロティックだし、最後は予告映像な曲ははじまりのニューエイジィ感からもう最高。
そう、最高でした。はじめはさらっとしてるなとおもったけれども、きけばきくほどに。
わかりやすくシンセが溶ろけることもなくなったし、ノイズな音や唐突すぎる展開もすくなくなったけれど、どんどんとよくなる曲に、かなりポップな音に仕上げてきてもしっかりとJerry Paper感あるシンセの鳴りにところどころの遊びにと、もう。

すこしかいたけれど、おまけでついてきた無修正な豚ちゃんDVDのことも。
いや、意味わからなすぎてこわいよ。
首ふとすぎるおっさんははじめだけでからんでこないし、ネズミ男の透け感に、$札おやじはきもいし、豚ちゃんの精液の中にダイブしてゆくカメラとか。
音はポップなかんじになってるし、ジャケットはDigitalisなときのAmanda Siegelだし、レーベルやってるひとがそこそこ有名だし、これで広まる! とおもったところにこれつけてくるあたり、最高。
そしてこのDVD付ピンクヴァイナルを確実に手に入れるために直接注文してしまったムダ感も最高。

裸なんだし、機材なんていらないから、観光ついでにでもよいから、またいつでもきてほしい、わ。

Meditationsさんにも、BIG LOVEさんにもはいってるっていう、つまりかくべきものです、よ。




なんとなく。
ことし波に乗れないのは、我らがカセットテープ唯一神Brad Rose総帥が、子どもの写真とビールの写真をInstagramにあげるだけで、カセット記事もかかない、リリースもしない、っていうのんが続いてるからだとおもうので、もうそろそろ動いてほしい。

EXID


今回も、よい。
MVがモザイクはいってたりで、あちらでは怒られるやっちゃね。

2015年4月14日火曜日

Miguel Alvariño “Participation” (Hot Releases)


これも。
きょう、Meditationsさんから。


Miguel Alvariño “Participation”
Secret Boyfriend主催な我らが地下レーベルHot Releasesから。
誰やねん、とおもったけれども、ここだから買いました。
地下なここだけあって、おもいっきり変なテクノ。Containerさん方面な音でした。

A面。
ノイズがリズミカルに絡み合いながらビートをかたちづくってなはじまりから、もう。
そして、なんか間の抜けたようなぽこぽこした音の跳ね回り、そこにだんだんとのしのしな低音も加わって、ハイハットも加わるんだけれど、まんなか跳ね回ってるぽこぽこした音が自由すぎて、調子狂いまくりで一切踊れない、かっこいい!
そして3曲目はとぽこぽこ間の抜けた音とのしのし低音が交互に攻めてきて、きゅるきゅるテープ質なノイズがそれをつなぎ合わせながら、終盤はノイズとのしのし低音まみれで。

B面。
テープきゅるきゅるノイズにのしのし低音はじまりで、もう。声のようにもきこえる細切れな音と、つぶれたハイハット音もからみあい、ときおりの唐突なビートのないところでの音の交錯、そして終盤の機械ノイズとのしのし低音やら、おかしな音たくさんがそれぞれに呼応、溶け合いながら交錯、かっこいい。
2曲目は前のめりな3連低音ビートの隙間からきゅるきゅるノイズが噴出、そしてそのビートもすこしずつずれて、噴出なタイミングも早急になってゆき、ついにはのしのしビートが消えてきゅるきゅるノイズがきゅるきゅるいうだけに、って。一切踊れない。かっこいい!
Container好きはぜひ。




ライブな様子をみたなら、Container方式ではなく、ラップトップだったけれど。

Sparkling Wide Pressure “Clouds & Stairs”, Sigbrand “Secret Handshake”


もう。
引っ越しばったばたで、かなりかけていないことがたまって。
まずはきょうのから、さかのぼっていって、かけるところまで。


Meditationsさんからの届きもの。


Sparkling Wide Pressure “Clouds & Stairs”
Lee Noble主催なNo Kingsから。
文字デザインなシルクスクリーンなジャケット。カセットテープもそうだけれど、レコードでもここはほんと装丁がすばらしい。

SWPなFrank Baughさん。Hooker Vison、Full Of Nothing、Tranquilityなどなどカセット界隈のいろんなところからだしてるし、ちっちゃいCDレーベルKimberly Dawn Recordings主催で、MSOTTなどその界隈のんちょこちょことだしてはったりな。音はといえば、ギターなアンビエントから、シンセなニューエイジと作品ごとにけっこう幅があったり。Deep Magicがでてきたあたり、PreservationのCircaから同時期にだしていたりとか、けっこう印象が近い。いまやAlexが突っ走ったんで、かなりちがうけれども、Frankさんはかわらず。こういう音、きょねんは少し休んでだんで、最近買ってなかったなとかおもいながら、でもひさびさなレコードでなんで、買いました。

A面。
テープ音質なざらついたギターのゆったりとした舞い上がりから、がさがさフィールドレコーディング、そこに異様にくっきりしたベルの音と、ゆるい電子音、そして意外に男前感ある歌い上げと、1曲目から心地よすぎる。
そして2曲目はゆったりギター爪弾きにテープきゅるきゅるな声の重なりに、3曲目も、そんなかんじだけれど、ざらついたフィールドレコーディングに、風で草が舞い上がるような電子音がみゅーんと漂っていたり、そして終盤の深い舞い上がり感。

B面。
いや、音のつくりはいっしょなんだけれどね、ことばにすると。
1曲目の泣きすぎないギターと、うっすらと包み込むシンセドローン、ギターに呼応するような声のゆらめき、A面は昼感だったら、夕方感。
そしてしっとりと続くギターの爪弾き、こぽこぽと響く低音と、夜感がでてきたなとおもっていたら、いきなりギターがはしゃぎはじめます。それに呼応して、電子音と声の質もたのしげに。でもまたしっとりと、今度はゆったりと星座の星をたどるような単音爪弾き、そこに明滅するドローンとかすれるフィールドレコーディング。そのまま最後の曲まで、しっとりとでギターな音の残像たっぷり舞い上がりながら、終わってゆきます。日の出感。

全体的にゆったりとあたたかく、それでいて、テープにささやか電子音にと、隅々まで心地のよい音の処理がすばらしいし、やっぱりところどころのたのしい音もちりばめられていたり。おだやかな春がきた感。
ことしにはいってから、なにかとばたついてるんで、かなりな癒しになっています。
Beer On The Rugがことしになって舵をきったようにまたアンビエントなの、またしっかり追おうかしら。
カセット界隈だけでなく、音のうつりかわりがあまりに激しいとおもうんだけれど、よいアンビエントはいつだってよいなと。そしてカセットテープを追い始めたころな初心に帰るかんじ。


京都のひともかいてはったけれど、なまえはこれからなのかしら。



No Kingsからもう1本。


Sigbrand “Secret Handshake”
カセットテープレーベルSpace Slave主催なCarl Koopmansさん。
Space Slave前はサイケデリック方面のカセット音源を勝手にあげるブログをやってはって、当時はBandcampがいまほど盛んではなかったんで、時々みて、そこで知ったひともいたりな。でも、あるとき全部削除されてやる気なくしてレーベルに専念したっていう。フェリリとか、うえのSparkling Wide Pressureも出してたり。あとは11本バッチすべてホームダブっていうおそろしいことも成し遂げたりと、ホームダブ・ウィザードと呼ばれてました。
いまは日本に先生としてきていて、レーベル自体は休止中だけれど、そのあいまに日本で録った音が初な音源。
かたかたさわさわ風の音フィールドレコーディングから、なにかしらこれ、日本の民謡のような声もはいってきたり、そこにいちどむーんと音の処理。おっちゃんの歌い上げがつづくなか、鳥声拾ったり、そこにまたむーんと音の処理が。そこから何を録ってるのかわかんないこぽこぽくぽくぽいう展開。そこに鐘の音などもはいってきたりと、そういえば日本にきてよく山に登ってるみたいで、そういうときに録ってるのかしらとか。

B面は雷雨はじまり。そこにこれ日本の歌? なにかちがう国なかんじがするけれど、そこに強い吐息がいりまじり、もしかして、これ、本人吹いてるっていう尺八ですか? 音鳴ってないやん、って会ってツッコミたい。そう、結局愛知県のほうにいるから会えてない。

ここまでフィールドレコーディング、っていうのん、かなりひさびさにきくんで新鮮だし、日本にいながらもきいたことない音のつらなりだったりと、ふしぎな感覚。
表徴の帝国とかさ、ほかの国のひとがみききした日本像とかって好きで。
あと、文字から推測するにすごく繊細な方で、そういうのん、音からもかんじられて。
白黒なフィルムで録った写真を現像してゆき、ときおりコントラスト強めながびがび印刷
化してみたりというゆったりとした遊び感もあったり。


あのころはHooker Visionにここだったりとか、Bandcampもろくになくって、カセットテープをよくわかんないままどんどんと追うかんじ、すごくどきどきした。いまは、買いすぎて、来月まで生きられるかしらと金銭的にどきどきも加わって。