2015年4月17日金曜日

DIRT ON TAPE March 2015


4月1日な。
イヴェントのときに、ことし3ヶ月のベストなzineをつくったことで、かいた気になってた。すっかり忘れてましたん、3月のカセットテープベスト。
ことしもきょねんとおなじペースで買ってたんで、これはいけないとすこし抑えめ、27本。

選んでないもののことについて、いくつか。
Teresa WinterがNNFからもでてきそうなかんじですごくよかったはずがいまこれでかこうとおもったら、けっこうふわふわなだけの曲は飽きてきてた。でも、そのふわふわ声にズレて重なるビートな曲はよいよね、これからがたのしみな。そして、Kinlawのほうが気に入ってるんで、ことし新作きたらきっとベストな記事でかきたい。
ハンガリーのとこのMorkebraのんは本編A面もよかったけれども、リミックスがよかった。KETEV、S Orbricht、そしてBeatrice Dillonだよ。
ことしの100本目がBACONさんとこので、うれしい。



Goodiepal “Sosterhoj Mysteriet & Hessdalen” (Infinite Waves)
コペンハーゲンはPosh Isolationだけでなく、このInfinite Wavesもすばらしい。ことしはGirlseekerのライブのんもだしてたり。
なかでもこれ。デンマークのKristian Bjørn Vester。Mort Aux Vachesシリーズでもだしてたりと活動長い方ですが、はじめてききました。カセットテープが2本ほどはいる段ボールのケースにシルクスクリーン印刷だったり、ポスターが2枚もついてたりと、装丁がまずよいし、音が。
意味わからない。はじめっから、ラップというかただ叫んでるというかなおっさん声の背後で、つぎからつぎに変わるビートに電子音の飛び交い。ビートもかなり自由にぶつ切れだったり、音の出もかなり適当なかんじで強弱だったり。
おととしのFrakライブカセットみたいなたのしさある。
B面はサンプリングなはなしごえから、ビートが重ねられて、口笛やらフィールドレコーディングもたくさん、その先に腐食声にホラーシンセ、そこからただただ映画かテレヴィジョンの会話のサンプリングがざらざら質感重ねながら続いて、なんやねん。
Infinite Wavesのんは、BLさんにMeditationsさん両方がいれてるので、つまり買うべき。



Project Pablo "I Want To Believe" (1080p)
冬。2月から3月にかけてはハウスをききたくなります、よね? たまたまきょねんだったりもこの時期によいリリースがあっただけかもしれないけれど。
この方、これではじめてきいたけれど、よいです。おかしなことしてるわけではなく、まっすぐな生音ハウス。
Omega Supremeあたりからもだしてよさそうなファンク感あるぺきぺきギターに、シンセのアナログ音色がとにかくよいし、全体をつらぬくネオンな街ドライブ感、Panabriteさん系近未来な都市とはちがって、いまの、いやもうすこしむかしのネオン輝く街をドライブ感がここちよい。
たくさんだしてて、それらもけっこうよくってな1080pだけれど、けっこうJカードが気に入らないのんあるよね。気に入らないなりに、印象には残るんだけれど。でも、これはかっこいい。




Celestial Trax “Ride or Die” (Bootleg Tapes)
きょねん、D/P/IのJanetteを注文して届かなかったどころかAlexのまわりにも届いてないつまり作ってない? っていう恐怖にうちかって、買いました。
きょねんのDARK WEB以降、わたしはこういう音がいっとう好きなんだろうな、いま、ともおもう。
1曲目で、もう。ビートのたたみかけに、声サンプリングの応酬、そう、こういう声使いがすごく好き。そして2曲目のクラシカルな音使いと、きらきら電子音、そしてそこにあうはずなんてない細切れな声のたたみかけ、すばらしい。
そしてB面でも低く這うビートに絡む立体的な声に、2曲目の空間たっぷりにとってくる展開、Nico Niquoが上品にまとめてきたところを、この方はかなり攻撃的にポップに攻めてきて、ことしもこういうかんじの音はどんどんききたい。
これからもたのしみ。



Helena Huff “A Tape” (Handmade Birds)
PanからのBlack SitesにBEBのカセットレーベルからミックスだしてたりなドイツのHelena Huff。フルレングスとしては初かしら、とかいいながら、京都の人が結婚したいとかくまで知らなかったわけですが。
ただただかっこうよい。すっこしつぶれた音質でのしのしと突き進むビートに、すこしのがすがす感、そのまま硬質に突き進むのかとおもいきや、液状シンセの飛散に、ぶりぶり低音と奇怪シンセのゆらめくミニマル展開にとたまらないです。
そして、音のつらなりもゆったりめだけれど、スリリングで。
テクノをたくさんきくようになってるけれども、まだまだこのあたりのよさをかけることばがわたしに足りてないので、困っています。
来日決定。でも、新潟ですか、そうですか。




[c:s]104 / Alex Tyson “Somnus / Nucleus // Aquaglass” (Exo Tapes)
ポルトガルのExo Tapesから。日本のほかで売れてるところがあるのかしらといつもおもうんだけれど、きょねんはColl AngelsにM. 征爾のんがすばらしかったりと、やっぱり気になる。どちらも知らない方split。
A面[c:s]104さん。なんかすこしまえから140さんってなってしまってました、頭のなかで。ざらついた粒子が空間を満たすなか時折射す光、そして素っ気ない低音ビートが煮立ってゆき、そのなかを吐瀉スクリュー声。空気の粒子が濃ゆくなってゆき、むこうのほう、もうみえないんだけれど、なにかしらの物音がかつりかつり、そしていちど消えたビートもはいってきて、最後はテープなきゅるきゅる音で終わっていって。はりつめた粒子とビートの組合わせ、よいです。いったい誰かしらとおもっていたら、京都のひとのところで知ったんだけれど、なんとHobo CubesなFDGでした。きいてもまったく誰だかわからず、でもこちらのブログの記事とか、翻訳して読んでくれてたりして、このひと[c:s]104めっちゃ好きなんやな、とおもっていたら、本人......。
B面はAlex Tyson。
Exoにしてはめずらしいかんじ。ゆるく溶けて音のズレるシンセがよたよたなはじまりから、その隙間にゲームな効果音がはさみこまれて、今度はど たどたドラミングにこれまたよろよろシンセと、全体的にVHS感あってよいな。なんかゆるめなだけかとおもいきや、中盤の低い目ギターな音のつらなりが地味にすごくよかったり。ゆるいフリしてすごくよい。そして、これのことをzineにかいたから、Exoのなかのひとからzine欲しいと連絡が。日本なことばですけれど、送りました。郵便、受け取るのは大好きだけれど、送るのは吐くほどニガテで、届いたよ、ときくまで吐きそう。





German Army “Clan Chieftains” (Handmade Birds)
出し過ぎGerman Army。ことし買えた1作目。ことし1本目かしら? もうよくわかんないよね。meditationsさんにはいるだろうなとおもっていたらはいったんだけれど、瞬時に売り切れて、直接買いました。
きょねんはG軍名義だけでなく、Q///QにFinal Cop、あたらしいのだとA Giant FernからなPeter Kris本人名義とか、もうほんと出し過ぎなうえ、でも、全部よいっていう。
今作はなんかすっきりくっきりしてる。これまでのウソ南国感、というよりけっこう本気南国なぴーひゃら笛音と壮大すぎるオーケストレーションがあわさってないきなり異世界。にわとり声、なんだっけあれ。南国から一気に荒野なすっかすかビートマシーンにさびしく響くギター。ビートがときおりダブ化してずぶずぶ、でも録音よくって浮び上がって空にきえてゆく感。そこに腐食つぶやきとたまらない。ガムランっぽい音とかけ声反復から、暗い谷底から浮び上がってくるシンセとギターの亡霊。そして亡霊はもちろんつぶやきます。そこから、つぶれたビートと小動物の鳴き声シンセのゆらめき。そして声はがっびがびに腐食。
B面もA面とおなじくサンプリングでの異世界はじまり。女性の声がはいるあたりにすこしの安心感。でもここからA面のゆるさとは対象的に、かなり攻めます。
中盤がすごいね。パーカッションな音が本気民族感な高揚がつづいて。颯爽としたかんじがあるなとおもっていたら液状ビートとゆるいギターとささやきヴォーカル、そしてダブダブずぶずぶ空中へ放たれて消えてゆくゆったりなドラムマシーンに腐食ささやき。つかみどころなくって、ことしもよいです。ことしもできるだけ追いたい、わ。あそこからなベストみたいなかんじのCD、半分持ってないから買おうかどうか迷ってます。過去作買ってもことしもたくさんだすだろうから先をみてたいなとかおもいながら。



Ondness “Them Corja” (Paralaxe Editions)
1月につづいてポルトガルのOndnessを。めちゃくちゃよいです。
Phineryからのんがけっこう南国感あったけれど、今作はもっと攻めてた。ぐぼぐぼいうノイズを含んだ打撃音が立体的に響くなか、Brad RoseなCharlatanの名作 “Isolatarium” で鳴っていたようなかたかたきりきりな音、そして高音なシンセのきらめきが。そこから液体シンセがはじけながらな南国感、そしてめずらしく楽器感のあるちょっとズレた音の反復とかすれた加工された声の反復。そこから金属な音の打ち鳴らし、もごもごかすかにうごめく音と、南国感。
B面はすこししずかな展開をみせるけれども、2曲目ではやっぱり金属的な音の打ち鳴らしもあってと、ビートらしいビートをいれずに、空間とノイズとフィールドレコーディングな音をあわせてビートのようなものをつくりあげている感ではこのひとほんといっとうすごいなとおもう。しかも今作はできすぎてて不気味なくらいです、かっこいい。きょねん配信だけだった “Vudu Voguing” シリーズであったような意外とまっすぐビートもやろうとおもえばなんだけれど、それを別なかんじでどんどんと完成させてきていて、もうそろそろ本気で人気がでてもよいとおもいます。ここ、Jカードもよい!



F “Sacn” (Infinite Waves)
Hong Kong Ladyboys “Slangenoia MIX” (Infinite Waves)
Goodiepal “Sosterhoj Mysteriet & Hessdalen” (Infinite Waves)
Project Pablo "I Want To Believe" (1080p)
MCFERRDOG “Lawd Forgive Me” (1080p)
Celestial Trax “Ride or Die” (Bootleg Tapes)
Helena Huff “A Tape” (Handmade Birds)
Policy “The Republic” (100% Silk)
Mykki Blanco “Gay Dog Food” (Ormolycka)
Death Grips “Exmilitary” (Ormolycka)
Expo '70 “July 18 2004 Live At infrasonic Sound Studiio” (Sonic Meditations)
Joane Skyler “orzz” (Reckno)
Teresa Winter “Oh Tina, No Tina” (Reckno)
Kinlaw “Chorus † Mysticus (white)” (Reckno)
Takahiro Mukai “SomosanSeppa” (Paralaxe Editions)
Lanuk “vV” (Baba Vanga)
Ondness “Them Corja” (Paralaxe Editions)
[c:s]104 / Alex Tyson “Somnus / Nucleus // Aquaglass” (Exo Tapes)
Laura Luna “Isolarios” (Baba Vanga)
Morkebla “Meet Me In A Decompression Chamber” (Farbwechsel)
bobu / Jiro Bevis “4:00AM / Hot Sands” (BACON)
German Army “Clan Chieftains” (Handmade Birds)
Demonstration Synthesis “DS20” (Cosmic Winnetou)
Dayin “Letting Go Of People” (Cosmic Winnetou)
Mathias Grassow “Behind The Evident” (Cosmic Winnetou)
Mathias Grassow “Short Stories” (Cosmic Winnetou)
LXV “Witness / Recall” (monorail trespassing)

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