2015年4月14日火曜日

Sparkling Wide Pressure “Clouds & Stairs”, Sigbrand “Secret Handshake”


もう。
引っ越しばったばたで、かなりかけていないことがたまって。
まずはきょうのから、さかのぼっていって、かけるところまで。


Meditationsさんからの届きもの。


Sparkling Wide Pressure “Clouds & Stairs”
Lee Noble主催なNo Kingsから。
文字デザインなシルクスクリーンなジャケット。カセットテープもそうだけれど、レコードでもここはほんと装丁がすばらしい。

SWPなFrank Baughさん。Hooker Vison、Full Of Nothing、Tranquilityなどなどカセット界隈のいろんなところからだしてるし、ちっちゃいCDレーベルKimberly Dawn Recordings主催で、MSOTTなどその界隈のんちょこちょことだしてはったりな。音はといえば、ギターなアンビエントから、シンセなニューエイジと作品ごとにけっこう幅があったり。Deep Magicがでてきたあたり、PreservationのCircaから同時期にだしていたりとか、けっこう印象が近い。いまやAlexが突っ走ったんで、かなりちがうけれども、Frankさんはかわらず。こういう音、きょねんは少し休んでだんで、最近買ってなかったなとかおもいながら、でもひさびさなレコードでなんで、買いました。

A面。
テープ音質なざらついたギターのゆったりとした舞い上がりから、がさがさフィールドレコーディング、そこに異様にくっきりしたベルの音と、ゆるい電子音、そして意外に男前感ある歌い上げと、1曲目から心地よすぎる。
そして2曲目はゆったりギター爪弾きにテープきゅるきゅるな声の重なりに、3曲目も、そんなかんじだけれど、ざらついたフィールドレコーディングに、風で草が舞い上がるような電子音がみゅーんと漂っていたり、そして終盤の深い舞い上がり感。

B面。
いや、音のつくりはいっしょなんだけれどね、ことばにすると。
1曲目の泣きすぎないギターと、うっすらと包み込むシンセドローン、ギターに呼応するような声のゆらめき、A面は昼感だったら、夕方感。
そしてしっとりと続くギターの爪弾き、こぽこぽと響く低音と、夜感がでてきたなとおもっていたら、いきなりギターがはしゃぎはじめます。それに呼応して、電子音と声の質もたのしげに。でもまたしっとりと、今度はゆったりと星座の星をたどるような単音爪弾き、そこに明滅するドローンとかすれるフィールドレコーディング。そのまま最後の曲まで、しっとりとでギターな音の残像たっぷり舞い上がりながら、終わってゆきます。日の出感。

全体的にゆったりとあたたかく、それでいて、テープにささやか電子音にと、隅々まで心地のよい音の処理がすばらしいし、やっぱりところどころのたのしい音もちりばめられていたり。おだやかな春がきた感。
ことしにはいってから、なにかとばたついてるんで、かなりな癒しになっています。
Beer On The Rugがことしになって舵をきったようにまたアンビエントなの、またしっかり追おうかしら。
カセット界隈だけでなく、音のうつりかわりがあまりに激しいとおもうんだけれど、よいアンビエントはいつだってよいなと。そしてカセットテープを追い始めたころな初心に帰るかんじ。


京都のひともかいてはったけれど、なまえはこれからなのかしら。



No Kingsからもう1本。


Sigbrand “Secret Handshake”
カセットテープレーベルSpace Slave主催なCarl Koopmansさん。
Space Slave前はサイケデリック方面のカセット音源を勝手にあげるブログをやってはって、当時はBandcampがいまほど盛んではなかったんで、時々みて、そこで知ったひともいたりな。でも、あるとき全部削除されてやる気なくしてレーベルに専念したっていう。フェリリとか、うえのSparkling Wide Pressureも出してたり。あとは11本バッチすべてホームダブっていうおそろしいことも成し遂げたりと、ホームダブ・ウィザードと呼ばれてました。
いまは日本に先生としてきていて、レーベル自体は休止中だけれど、そのあいまに日本で録った音が初な音源。
かたかたさわさわ風の音フィールドレコーディングから、なにかしらこれ、日本の民謡のような声もはいってきたり、そこにいちどむーんと音の処理。おっちゃんの歌い上げがつづくなか、鳥声拾ったり、そこにまたむーんと音の処理が。そこから何を録ってるのかわかんないこぽこぽくぽくぽいう展開。そこに鐘の音などもはいってきたりと、そういえば日本にきてよく山に登ってるみたいで、そういうときに録ってるのかしらとか。

B面は雷雨はじまり。そこにこれ日本の歌? なにかちがう国なかんじがするけれど、そこに強い吐息がいりまじり、もしかして、これ、本人吹いてるっていう尺八ですか? 音鳴ってないやん、って会ってツッコミたい。そう、結局愛知県のほうにいるから会えてない。

ここまでフィールドレコーディング、っていうのん、かなりひさびさにきくんで新鮮だし、日本にいながらもきいたことない音のつらなりだったりと、ふしぎな感覚。
表徴の帝国とかさ、ほかの国のひとがみききした日本像とかって好きで。
あと、文字から推測するにすごく繊細な方で、そういうのん、音からもかんじられて。
白黒なフィルムで録った写真を現像してゆき、ときおりコントラスト強めながびがび印刷
化してみたりというゆったりとした遊び感もあったり。


あのころはHooker Visionにここだったりとか、Bandcampもろくになくって、カセットテープをよくわかんないままどんどんと追うかんじ、すごくどきどきした。いまは、買いすぎて、来月まで生きられるかしらと金銭的にどきどきも加わって。

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