2016年2月4日木曜日

Rejections “One Machine” , Blood Room “Chroma & Coda” (Reject and Fade)

きょうの届きもの。
Marreckのレーベル、Reject & Fadeからの2本。
おととし、rkssのzine付な“Tunnel” がめちゃくちゃによくって。
このレーベル、きょねん終わり頃リリースしてたんだけれど、Bandcampでそのうち売られるかしらと待ってたらBandcampが消えたり、Tumblrも更新されないしで困ってるうちに忘れてたらjunoにあったので、注文。



 
Rejections “One Machine”
Marreckです、Michael Hahnさん。Opal Tapesからはこの名義。Marreckから知ったんで、買えてないけれど。そのあとTeslaから、nuteからMarreck名義で。
はじめ、空間に1本の線のような高音が光り輝いて。そして、やわらかく重いドローンと、きりきりかりかり金属質なノイズ、ざらついたノイズの波がゆったりと。おっきな音でイヤーフォンできいてたら、このひとの高音はときおり、ひゃあ、と音量さげたくなるかんじのきりきりかりかり感。でも、Marreck名義のほどのたたみかけはなくって、けっこうまっすぐノイズとドローン。唐突に途切れて場面が転換、転換してもノイズとドローンなんだけれど、暗い廃屋のなかから暗い廃工場へ瞬間移動した感。ノイズのむこうで電子音がうっすらとまたたいて。この音のバランス好き。
ノイズ、電子音がそれぞれがトツゼン途切れたり、また鳴り出したり。
A面中盤あたりのトツゼンにマシンガン連射のような細かい打撃音ときんきんな音、うっすら声なのか地獄からのうめき感も遠くから重なって、打撃音もうっすらダブ化、暗黒なドローンに飲み込まれてゆくところがものすごく好き。
全体的にゆったりうねるノイズとドローン、そして唐突な場面転換。Marreck名義のほうがきりきりかりかり感が過剰で、うるさい、っていう感覚よりもなんかまぶしいくらいにかんじてしまう、通してきいたら気が狂うくらいにきんきんいってて、これつくってるひと狂ってるとおもってたけれど、Rejections名義ではうっすらあたたかいかんじ。いや、ひとに聴かせたら十分に怖がられるだろうけれど。慣れとか、比較とかっておそろしい。



Blood Room “Chroma & Coda”
Seagrave主宰な片割れ。IndoleにFort Evel Fruitからと、ちょこちょことだしてはるんでちょこちょこと買ってます。
空間たっぷり音を引いたテクノから変異シンセの飛び交いときりきりかりかりした音など、表情さまざまで、Indoleあたりだと空間が、Fort Evel Fruitからのんはきりきり感と大振りなビートが印象にと、作品ごとにも印象が変わってて。

今作は。かなりゆったりのしのし低音なビートのまわりをへろへろダブな電子音飛び交う1曲目、全体にちりちりなノイズが重ねられてて、終盤にエキゾティックなかんじの音のつらなりがさらに幻覚的に重なって。そこからいきなり調子がはやくなって、テレビか映画からの男女の会話サンプリングと飛跳ねる電子音と自由です。
3曲目は細切れな声のリズムの反復にうっすらビートと多いかぶさるシンセのドローンがところどころざらついたノイズを発して。つぎはためて破裂するビートと軽薄な金属的なビートのぶつかりあい。

B面は。
かわいたビートとぼやけたハイハット音、うっすらひょこひょこいってるシンセな1曲目。
2曲目、のしのし低音の空間の広がり、その向こう側、地下の駐車場でなにかしらが立体的に響くかんじな音、そこへいきなりなインダストリアル感あるがびがび感なんだけれどがびがびすぎないっていうのんが重なって、さらにさらりとした乾いたビート、腐食声サンプリングが重ねられ。その上をシンセのメロディも反復してと。行き過ぎないがびがび、腐食声、さらりとまっすぐなビート、それぞれの音の細やかな変化とか、Jessie Ruinsのライブもおなじ音の並びがあったなとおもったり。でも印象と表面はすこしちがうな。Jesse Ruinsのほうが黒いかんじ。つぎがいきなりかなり高速なビートで笑う。そこに不穏にぼやけたシンセの反復が重なって。すごくなまなましい質感のビートの破裂と、嘘のようにぼやけた音の重なりがたのしい。
ごぼごぼ渦をまく、そこに液状シンセが立体的に降り掛かるかんじで終わり。

文字化したら、まとまらない。
空間使いがやっぱりいまのUKなひとたちっぽさありながら、けっこうシンプルなビートのテクノのフリしながら変な破裂感があったり、ちょこっと重なる音が過剰にダブだったり、ちりちりノイズがかってたり、やたらと細やかに音に変化が。ゆったりめなのはとくに心地よくきけるなとおもってたら絶妙な違和感がつのってゆくかんじ。

カセットはReject & Fadeからだけれど、デジタルだけSeagraveからでてます。
SeagraveとかReckno(男)のひととか、まだまだつかみきれないけれど、このあたりひきつづき好きだわ。


これよりもすこしまえにjunoへ注文したMachine Womanがまだこなくって、順序がいれかわって届いたことで不安になってます、よ。Machine Woman、再来週Boiler Roomデビュー! FACTのことし注目テクノなひとのなかにUmfangとともに選ばれてたりね。

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